広報・情報紙
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大田区文化芸術情報紙『ART bee HIVE』は、2019年秋から大田区文化振興協会が新しく発行した、地域の文化・芸術情報を盛り込んだ季刊情報紙です。「BEE HIVE」とは、ハチの巣の意味。公募で集まった区民記者「みつばち隊」と一緒に、アートな情報を集めて皆様へお届けします!
『bee cub voice みつばち隊』では、本紙で掲載したイベントやアートな場所へみつばち隊が取材し、区民目線でレビューしていきます。
「cub」とは、新聞記者の新米、駆け出しの意味。みつばち隊ならではのレビュー記事で大田区のアートを紹介します!
ART bee HIVE vol.1 特集「拓く」でご紹介しました。
みつばちネーム:久が原のインコさん(2021年度みつばち隊加入)
大政奉還後30年間に渡る勝海舟と徳川慶喜の関係を、初公開の資料から読み解いた展示に行ってきました。幕府に仕える身ながら慶喜を批判し機嫌を損ねたこともある海舟ですが、明治期には慶喜の謹慎を解くために奔走します。慶喜も何かと海舟を信頼していたことが資料から読み取れ、謹慎が解除され天皇に謁見した後には、勝の別荘・洗足軒にも足を伸ばしていたようです。この時期の二人に焦点を当てた研究は珍しいそうですが、新たな切り口で見ると今まで知られていなかった歴史や人間関係の重層性を実感させられます。
みつばちネーム:鵜の木のハチドリさん(2021年度みつばち隊加入)
開館2周年記念特別展は、勝と大河ドラマで再注目された徳川慶喜との主従関係でした。展示資料は書状を中心とした文章が多く、絵画のような視覚的インパクトは少ないものの、学芸員の方の解説展示を参考に、二人の気持ちに寄り添いながら、時系列に手書き書簡を眺めていると、頭の中でドラマが映像化されていくような面白さがありました。旧清明文庫*を利用した優雅なアールデコ調の館内は、知的好奇心を一層拡げてくれるように感じます。
*旧清明文庫:大正末から昭和初期の、関東大震災後の建築様式が残っている国登録文化財
ART bee HIVE vol.3 アートな場所、ART bee HIVE vol.8 注目EVENTでご紹介しました。
みつばちネーム:ノルウェイの大森さん(2021年度みつばち隊加入)
提供:宝来とかげさん
画面にびっしりと細かく描き込まれた中野美涼の作品は、一目では何が描いてあるのか分かりません。近づいてよく見てみると、そこには幾つもの不思議な形が描かれています。企画展会場の隣にあるスタジオでは、制作過程も見ることが出来ました。壁に貼られたスケッチはまるで標本のよう。改めて作品を見ると、今度は1つ1つのパーツが生き物のように見え、肉眼では見えない小さな世界を覗き見ているような感覚になりました。
みつばちネーム:宝来とかげさん(2021年度みつばち隊加入)
中央は日本の在来種、左が外来種、そして右にはソメイヨシノを描いた3体の切り絵が空間に浮かぶ、早崎真奈美さんのインスタレーション。
外来種とは近年生まれた定義で、境界線は不確か。日本人の心の拠り所である桜、その代名詞ソメイヨシノは人工的に増殖されたクローンで、全国に広まったのは明治になってからのこと。
ものごとの曖昧さやイメージ先行の思い込みを映し出す作品は、私たちの中にある無意識の固定観念や矛盾をあぶり出すよう。
併設されたスタジオではご本人から直接お話を伺い、制作過程を垣間見る機会にも恵まれました。
みつばちネーム:桜坂コロコロさん(2019年度みつばち隊加入)
最近では、映画『マスカレードナイト』の冒頭で、とても印象的で話題になったアルゼンチンタンゴのシーン。心震えるバンドネオンの奏者は、やはり小松亮太氏だったのですね。今回のコンサートでは『ピアソラ生誕100年記念』の選曲も堪能し、ラストは名曲『ブエノスアイレスの冬』でクライマックスに。アンコールでは、あの超王道の『ラ・クンパルシータ』の絶妙な選曲に魅了されました。そして3回もドレスチェンジをして優雅に披露してくれたゲストダンサーNANA & Axel 圧巻でした!
ART bee HIVE vol.7 アートな場所、ART bee HIVE vol.8 アートな人「高橋龍太郎さん」でご紹介しました。
みつばちネーム:馬込RINさん(2019年度みつばち隊加入)
大田区ゆかりの現代アートコレクター‧高橋龍太郎氏所有の作品と川端龍子のコラボが実現しました。
龍子と現代アート作家との作品のマッチングの良さに驚かされます。既存の価値観に捉われず、思いのままに表現する挑戦者には相通じるものがあるのかもしれません。
そして、入場者数はコロナ禍の中で例年を大幅に更新し、シニア中心から若者へとその数は、初めて逆転したといいます。取材時も思い思いに鑑賞する若い人たちに、これまでの龍子記念館の落ち着いた雰囲気に活気が加わっていました。
時代を越えた挑戦者たちは、会場に新たな輝きを放っていました。
みつばちネーム:山王すばこさん(2021年度みつばち隊加入)
学芸員さんによるとコンセプトは「ずばり『VS』です」。
日本画の美術館である龍子記念館。現代アートとのコラボレーションは初とのこと。
龍子記念館としても「挑戦」だったのが窺えます。私個人としては「VS」というよりも、龍子作品・高橋龍太郎コレクション作品共に、ジャンルや時代を超えて「枠に収まりたくない!」という作家の意思が溢れているところに寧ろ共通項を感じました。
とはいえ、この『VS』はもっと観たい。第2弾を勝手に期待しています。
ART bee HIVE vol.6 Pick up ミュージアム in OTA(大森地区)、ART bee HIVE vol.7 特集「行ってみたい、川瀬巴水が描いた大田の風景」でご紹介しました。
みつばちネーム:大森の黒一点さん(2021年度みつばち隊加入)
川瀬巴水「仮題/森ケ崎海苔乾し場風景」
(株式会社 山本海苔店 所蔵)
「昭和の広重」、「旅情詩人」と呼ばれた川瀬巴水の展覧会。その中で目に留まったのは「仮題/森ケ崎海苔乾し場風景」です。子どもの頃の懐かしい大森の風景そのものです。
この作品は日本橋の山本海苔店の依頼で、通常の版元からのものではありません。巴水自身が大森東の海苔乾し場を見学した事が、1954年(昭和29年)3月10日の彼の日記に書かれています。案内したのは当時山本海苔店の番頭を務めていた小池善一郎さんとのこと。何とその小池さんは、我が家の隣に住んでいたおじいさまでした。巴水がより身近に感じた発見でした。