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広報・情報紙

2022年度 bee cub voice みつばち隊

大田区文化芸術情報紙『ART bee HIVE』は、2019年秋から大田区文化振興協会が新しく発行した、地域の文化・芸術情報を盛り込んだ季刊情報紙です。「BEE HIVE」とは、ハチの巣の意味。公募で集まった区民記者「みつばち隊」と一緒に、アートな情報を集めて皆様へお届けします!
『bee cub voice みつばち隊』では、本紙で掲載したイベントやアートな場所へみつばち隊が取材し、区民目線でレビューしていきます。
「cub」とは、新聞記者の新米、駆け出しの意味。みつばち隊ならではのレビュー記事で大田区のアートを紹介します!

OTAアート・プロジェクト 蒲田★今昔物語 特別企画
映画『この世界の片隅に』上映&トークイベント
会場/大田区民プラザ 大ホール 開催日/2022年9月24日(土)

公演の詳細

みつばちネーム:洗足のMissyさん(2022年度みつばち隊加入)

映画『この世界の片隅に』上映&トークイベントに行ってきた。この作品は、主人公が呉へ嫁ぎ、第二次世界大戦の戦況が悪化するなか、なんとか暮らしをやりくりする日常を描いたものだ。
上映後、片渕須直監督と小泉和子氏の話を聴いた時、正直、どこまでいっても私にとって戦争は縁遠いものでしかなかった。むしろ、平和で恵まれた今の生活にさえ、利己的になって不満を感じ、日常の有難さを忘れがちだ。いきなり戦争への想像力を働かせることは難しくとも、今、自分が生きているこの瞬間を面白がることから、生きる知恵をみつけたい。

 

開館3周年記念特別展 「収蔵資料展 守り伝える海舟の“歴史遺産”」
会場/大田区立勝海舟記念館*
会期/[前期]2022年9月2日(金)~10月30日(日)、[後期]2022年11月3日(木・祝)~12月25日(日)

ART bee HIVE vol.1 特集「拓く」でご紹介しました。

大田区文化芸術情報紙『ART bee HIVE』vol.1

みつばちネーム:山王すばこさん(2021年度みつばち隊加入)

秋が深まる洗足池そばの「勝海舟記念館」収蔵資料展前期に伺いました。
海舟が島津斉彬に宛てた手紙の写(直筆)・西郷隆盛肖像画の現存する唯一の複写(原画は焼失)等が展示されていました。複製や修復の過程も知ることができ、学芸員さんの「修復する職人等支えてくれる方あっての資料館の活動だ」との言葉が印象的でした。咸臨丸で渡米する豪快なイメージのある海舟ですが、とても筆まめな一面が垣間みられたのが面白かったです。

*大田区立勝海舟記念館は、来年2023年に勝海舟生誕200年を記念した特別展を開催します。

 

第16回企画展「昭和はこんなだった-『昭和のくらし図鑑』発行を記念して」展
会場/昭和のくらし博物館 会期/2022年9月9日(金)~

ART bee HIVE vol.10 アートな人でご紹介しました。

大田区文化芸術情報紙『ART bee HIVE』vol.10

みつばちネーム:桜坂コロコロさん(2019年度みつばち隊加入)

 

呼び鈴と共にガラガラと玄関を開け、居間に入ると丸いちゃぶ台と布巾が挟まったおひつ、部屋の隅の鏡掛けのある小さな鏡台が懐かしく胸がキュンとします。柿の木のある庭には井戸と褐色になった晒の口袋、デコボコしたタライと洗濯板。ここでは昭和のお家の懐かしい道具たちにリアルに会えます。まるで亡き父母や祖父母とこの家で一緒に暮らしている様な優しい幸せな気持ちに浸れます。企画展示「山口さんちの子ども部屋展」では様々な手作りの人形服などの圧倒的な可愛らしさに感激し、この部屋にずっと居たいと思う程、魅了されました。

 

開館60周年特別展 「横山大観と川端龍子」
会場/大田区立龍子記念館 会期/2023年2月11日(土)~3月12日(日)※前期・後期で一部展示替えあり

ART bee HIVE vol.7 アートな場所でご紹介しました。

大田区文化芸術情報紙『ART bee HIVE』vol.7

みつばちネーム:大森採れパインアップルさん(2022年度みつばち隊加入)

主に愛好家の所有物であった日本画に対して、「会場藝術」を標榜し、大衆が展覧会場で鑑賞する大きな絵を描くようになった川端龍子。普段は大迫力の龍子作品が並ぶ会場に、横山大観の軸や額装の富士山が陳列され、二人の志向性の相違を際立たせた展示だ。かつては大観と龍子が師弟のような関係にあったこと、その後、芸術観の違いから袂を分けたこと、大観晩年に和解し共に展覧会を催したことを、今回初めて知った。昭和38年の開館から60年経ち癸卯みずのとうが再び巡ってきた年に、紆余曲折を経て邂逅かいこうした大観と龍子の「生々流転せいせいるてん*」を垣間見たような展覧会であった。

 

*生々流転:万物が限りなく生まれ変わり、いつまでも変化しつづけること。

*写真は、大観作『生々流転』に逆説を呈した大観追悼の作品であり、あえて反逆児でい続けようという決意表明でもある龍子作『逆説・生々流転』

 

昭和のくらし博物館

ART bee HIVE vol.10 アートな人でご紹介しました。

大田区文化芸術情報紙『ART bee HIVE』vol.10

みつばちネーム:吞川のほとりさん(2022年度みつばち隊加入)

 

ここは生活文化だけでなく建築・服飾・映画の視点で見ても貴重な資料の宝庫。昭和26年築の母屋と平成の増築部分では、階段の作りがまるで違います。昔の階段はかかとがはみ出すくらい踏面が狭い。母屋の天井はよく見るとベニヤ板!つなぎ目を竹で隠すところに美意識の高さが伺えます。二階の企画展では、既製品の少ない時代に下着などをどう手作りしていたかが学べますが、穴の繕い方がお花模様のようで美しい。それから映画。「この世界の片隅に」の聖地でもあるんです。監督やスタッフがここで取材し、作画に反映。学芸員さんいわく、台所の描写はほぼ同じとのこと。是非見比べてみてください。

 

NITO13「肩の力を抜いて腹をくくる」
会場/アート/空家 二人 会期/2023年2月10日(金)~3月6日(火)

ART bee HIVE vol.12 アートな場所でご紹介しました。

大田区文化芸術情報紙『ART bee HIVE』vol.12

みつばちネーム:馬込RINさん(2019年度みつばち隊加入)

 

民家をリノベーションしたギャラリー“アート/空家 二人”。「NITO13 肩の力を抜いて腹をくくる」を訪ねました。
玄関を開けると白壁と調和した作品が目に飛び込んできます。絵画、陶芸、インスタレーションなど、様々なジャンルが楽しめます。作家一人一人がしっかりと個性を発揮し、作品を通して対話しているような感覚になりました。
展示タイトルは、「出展作品から受ける感覚で決まる」とオーナーの三木さん。今年は創業3年とのこと。三木さん自身の気持ちと重なっているように感じました。