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世界に音楽を発信し続ける
6人の“アナログ・ミュージック・マスターズ”
音楽評論家・原田和典が動画と文章でご紹介!
音楽評論家。「ジャズ批評」誌編集長を経て独立、新聞・雑誌・ウェブ等に寄稿を続ける一方、数千点に及ぶCD/レコードの解説、監修、放送やイベントへの出演も行う。著作に「コテコテ・サウンド・マシーン」(スペースシャワーブックス)、「世界最高のジャズ」(光文社新書)、「猫ジャケ」「猫ジャケ2」(ミュージックマガジン)など。2019年、アメリカ最長の歴史を持つジャズ雑誌「ダウンビート」国際批評家投票のメンバーに選出された。ミュージック・ペンクラブ・ジャパン(旧・音楽執筆者協議会)理事。
インタビュー:オグラ宝石精機工業/サウンドアティックス/眞田貿易株式会社(ジョイブラス)
音楽評論家・原田和典
瀬戸 優
Kimiko Bell
ジャズのアナログレコード数は約2,000枚。「ジャズの魅力」「アナログレコードの魅力」をご紹介。
ジャズ、ロックからソウル&ブルースのアナログレコード数は約3,000枚。こだわりのディスプレイからこだわりの音をご紹介。
“日本で一番小さなレコード会社”。70年代の日本のフォーク・ロック、90年代のバンドブーム、今伝えたい音楽をご紹介。

創業130年を迎える老舗企業、オグラ宝石精機工業㈱。1894(明治27年)に海軍省からの要請を受けて水雷発射照準器用宝石加工製造に成功し、1938(昭和13年)大森区入新井(現・大田区)に本社を移転しました。レコード針の製造は1947年から続けています。レコード再生に欠かせない針、それは長年にわたり培われた高度な精密加工技術によってつくり出されています。
「私は1979年、ちょうどウォークマン*が売り出された頃に入社しました。それから数年後にCDが登場して、明らかにレコード針の需要が少なくなっていきました。」
レコード針の栄枯盛衰を目の当たりになさったのですね。CD登場以前に作られた針と現在の針の製造技術で大きく変わったところはありますか?
「研磨技術が進化しました。入社の頃に作っていたレコード針は、拡大して写真を撮るとデコボコしていて、現在の基準からすると不安定だったんです。」
月にどのくらいレコード針を生産なさっているのでしょうか。
「製作数量は申し上げられませんが、コロナ禍において海外からの注文増加もあり現在はフル生産しています。総売上の約10%を占めています。これ以上増やすことは難しいですね。レコード針を組み立てる工程だけは、どうしても機械化できない。顕微鏡で見ながら、人間の目で注意深く作業していかなければならない。カートリッジに対する針の入れ方ひとつにしても、方向性や角度をしっかり見ていく必要があります。熟練度が問われる、とても時間のかかる作業です。」
カートリッジにはMM(ムービングマグネット)型とMC(ムービングコイル)型がありますね。MM型はどちらかというと入門クラスで、MC型は高級クラスと言われています。
「今、レコード針を作っている会社は世界で5社程度だと記憶しています。安価なレコード針も出回っていますが、私どもはMC型用の針に限定しています。針の材料は高価でも、天然ダイヤモンドを使用しているものもあります。レコード針の場合は、その音を聴いて、お客様にダメだと言われたら終わりなんですよ。注文が多いのはヨーロッパからです。ヨーロッパは古い文化を大事にしますし、特にコロナ禍になってからはレコードを家で楽しむことが増えているとも聞いています。また、最近は中国からの需要が増えてきました。」
近年、アナログ盤が再び注目を浴びていますが、それについてどうお考えですか。
「スピーカーだけは、デジタルになることがないと思うんです。ならば、CDよりもアナログ盤をスピーカーで聞いた方がいいと思う人が多くなってきたのかなとも思います。今、物づくりに関しては埼玉の行田工場で行っていて、大田区では本社機構と研究開発を行っていますが、すごく便利な場所だと思っています。私どもにとって何より大切なのは日本で物づくりをすること。これはずっと続けていきたいと思っています。」
*ウォークマン:ソニーのポータブルオーディオプレイヤー。当初はカセットテープ再生専用に作られた。

足を踏み入れた途端、さまざまな大きさのスピーカーシステムが、訪れる人々を歓迎してくれることでしょう。お客様の希望に合わせたスピーカーシステムの製造と音の調整、コイルやコンデンサーの販売、板材のカット等、長年のノウハウによって培われた技術と知識が、新たな音の楽しみ方を提案してくれます。
1978年、西蒲田にて電器店を開業し、一角にてアンプを販売。池上に移転後、オーディオ専門店となり、90年代初め南六郷2丁目に転居。2004年より現在の南六郷1丁目で営業を続けています。
「大田区は下町感もあって、住宅と工場が共存しているんです。池上の時代はオーディオ業界全体に勢いがあって、まわりに初期の日本のデジタルアンプを支えてきた会社、トランス屋さん、スピーカーの箱や部品をつくる職人さん、ピアノを刷毛塗りする職人さんもいらっしゃいました。“オーディオが衰退産業になってきた”と言われているなかで私たちが生き残ってきたのは、大田区ならではの地の利と、お客様の注文に合わせてオリジナルの再生システムを作る小規模感があるからだと思います。」
オーダーメイドの衣服のように、お客様ひとりひとりに適した音作りをなさっているのですね。
「私が取り組んできたのは“その人に合わせる音作り”です。意見を交換しながら、お客様の意向を取り入れてシステムを作っていきます。ビス一つで音が変わりますからね。スピーカーの設計図を書いてくる方、設計図は書けないけど半田付けが好きでそこだけはやりたいという方、最初から最後までおまかせの方などさまざまですが、共通しているのは良い音を求めていること。お客様には部屋の大きさや、畳なのかフローリングなのか、天井がどんな感じなのかもうかがって、ここ(サウンドアティックス本社)に来ていただいて、自分でアンプのボリュームを操作してもらいます。それによって、普段どんな音量で聞いているかがわかるので、それにあわせてスピーカーの部品を選んでいきます。」
日本の、とくに住宅密集地ではそれほど大きな音で聴けないのが現実だと思います。その中で特に取り組んでいらっしゃることは?
「海外のオーディオを使っている方は日本にも多いと思いますが、それらは大音量で聴くことを想定して作られているように思われます。日本の住宅事情のことを考えますと、控えめなボリュームでも、各パートがしっかり聴こえる音を出せたほうがいい。そこを考えて、音を下げたらヴォーカルしか聞こえないみたいなことが起こらないように作っています。」
コロナ禍の前はアメリカ、ヨーロッパ、アジアからも数多くのお客様がいらっしゃいました。
「羽田空港の近くということもあって、各地の方が訪ねてこられます。良い音を求めるのは世界共通だと思います。これからもさまざまなご希望にお応えして、皆様にとってワン&オンリーのシステムをご提供したいですね。」

ニューヨーク・フィル、チェコ・フィル、シカゴ・フィルなどクラシックの名門から、カウント・ベイシー・オーケストラ、日野皓正などジャズ界を代表する面々まで、さまざまな音楽家が立ち寄るトランペットとトロンボーンの専門店です。世界の一流から「聖地」と謳われる理由のひとつに、キメ細かなホスピタリティ(心からのおもてなし)があります。
「私が楽器輸入卸会社で働いていた頃は、ドイツやアメリカでどんどん新しい楽器が出てきても、なかなか日本に輸入されないのが現状でした。それらを扱うため、中野新橋に開業して、各メーカーの代理店権を取りに行きました。当初は木管楽器も輸入していましたが、新しい会社として独自の特色を出していきたいと思いまして、1996年からトランペットとトロンボーンに絞りました。当社の主力商品であるシャイアーズ社(アメリカ・ボストン)のトランペットとトロンボーンを広めるために、シャイアーズという店名で3~4年続け、ジョイブラスという名前は十年ほど前から使っています。 」
京急蒲田駅のそばに移転したのは2006年ですが、その理由を教えていただけますか?
「羽田空港に近いなど、地の利が良いことですね。蒲田に移ってきた当時、羽田空港はまだ国内線中心だったのですが、その後、多くの国際線が発着するようになりました。横浜方面からだけではなく、千葉から電車一本で来れるのも便利だと思います。」
お店にはプロのミュージシャンだけではなく、学生や社会人の方も数多くいらっしゃるそうですね。
「我々はエンドユーザーさんのニーズ、つまり“このお客様は一体何を求めているのか”を会話によって引き出して、最善の方法を提案いたします。トランペットとトロンボーンに特化している分、我々は、より深くそれぞれの楽器について掘り下げていると思っていますし、マウスピースに悩んでいる方がいらっしゃれば、一緒に考えて、より適したマウスピースを提供することもできます。お店は2階にあり、最初は入りづらいかもしれませんが、何度でもいらして、じっくり楽器を選んでいただけたら嬉しいですね。」
眞田社長もトランペットを演奏なさるとうかがいました。
「31歳の頃にコルネット*から始めて、その後トランペットも先生に教えてもらい、今も社会人ビッグバンドで吹いています。ルイ・アームストロングやチェット・ベイカーが好きですね。」
アナログ盤はお好きですか?
「今もよく聴いていますし、カセットテープの音にも臨場感を感じます。デジタルは0と1の世界で、鳴っている音がどこかのところでトリミングされているような印象を受けます。私には、雑音が入っていても、その場の雰囲気がそのまま捉えられているようなアナログの音作りが合っているように思います。」
*コルネット:19世紀はじめに開発されたピストンバルブをいち早く取り入れた金管楽器。管の全長はトランペットと同じだが、より多く管を巻いていることから、柔らかく深みのある音が出せる。
クロスオーバーに活躍する実力派ギターリスト2人が「蒲田」に集結!
蒲田やアナログレコードについて、お話しいただきます。

©Taichi Nishimaki
| 日時 |
10/9(日)17:00開演(16:15開場) |
|---|---|
| 場所 | 新蒲田区民活動施設(カムカム新蒲田)地下2階多目的室(大) (東京都大田区新蒲田1-18-16) |
| 料金 | 全席指定 一般2,500円、高校生以下1,000円 |
| 1部出演 (トーク:約30分) |
小沼ようすけ |
| 2部出演 (ライブ:約60分) |
小沼ようすけ(Gt) |
| 主催・問合せ | (公財)大田区文化振興協会 |