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2026年3月7日(土)・8日(日)、大田区立馬込アートギャラリーでは、開館後初となるこども向けワークショップ「かたちしりとりをしよう」を開催しました。会場は、現在作品展示を行っている1階ロビーで、2日間で計31名のこどもたちが参加しました。
講師には、大田区内のARTFACTORY城南島を拠点に活動するアーティスト・婦木加奈子(ふき かなこ)さんを迎えました。婦木さんは、日常の風景を構成する身近なモノを題材に、布など柔らかな素材を用いた彫刻作品を制作しています。ロンドン芸術大学チェルシーカレッジを修了後、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館の若手アーティスト向けコンペ「ミモカアイ」にて杉戸洋賞を受賞するなど、活躍の場を広げています。
今回のワークショップでは、婦木さんがこども達にとって身近な遊びである「しりとり」に着目しました。誰もが知る“ことばあそび”を、粘土造形によって「ことばをかたちでつなぐ」体験へと発展させたプログラムです。
参加者は3〜4名のグループに分かれ、1人ずつ粘土の塊を手に「しりとり」を進めていきます。最初の参加者が粘土を形づくり始めると、徐々に現れてくる造形から、表現しようとしている「ことば」を探ります。
「わかった」「ヒントは?」と声が飛び交い、初対面同士のこども達が自然とコミュニケーションを取りながら、形から言葉を導き出していきました。すぐに答えが分かる形もあれば、思いもよらない言葉を示す形もあり、同じ言葉でも創造する形は一人ひとり異なります。粘土造形を介したやり取りの中で、笑い声が絶えず、会場は終始活気に満ちていました。
ワークショップの楽しみは、制作だけにとどまりません。終了後には、他のテーブルで行われた「しりとり」がどのような「ことば」の連なりとなり、どのような形に結びついたのかを鑑賞します。こどもたちは、粘土の造形を手がかりに、見えない“しりとりの物語”を想像しながら作品を眺めていました。
今回のワークショップを通じて、参加したこどもたちは、アーティストのように「ことばをかたちで伝える」ことの楽しさや難しさを体験できたのではないでしょうか。
馬込アートギャラリーでは、未来を担うこどもや若者の創造性を育む教育普及プログラムを今後も重点的に展開していきます。アーティストを講師に迎えるなど、学校では得がたい多様で質の高い体験を提供することで、参加者が創造力への理解を深め、豊かな感性や観察力、主体性を育むことを目指します。
こども達が、ワークショップで制作したしりとりねんどは、「かたちしりとり ワークショップ展」として実際にご覧いただけます。講師である婦木の作品《絵に描いた餅、炭焼きのとうもろこし》(2023)も展示中です。この期に、ぜひ馬込アートギャラリーまでご来場ください。「かたちしりとりワークショップ展」をご覧になる皆さまにも、こどもたちがこの場で紡いだ“しりとり”を想像しながら作品をご鑑賞いただければ幸いです。