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協会熊谷恒子記念館

熊谷恒子記念館 かなの美展「熊谷恒子がたどる近代短歌 正岡子規や長塚節を通じて」の開催について

熊谷恒子記念館 かなの美展「熊谷恒子がたどる近代短歌 正岡子規や長塚節を通じて」

会期:2024年12月21日(土)~2025年4月6日(日)

展示内容の紹介

 熊谷恒子記念館では、再開後二回目のかなの美展を開催します。本展では、正岡子規(1867~1902)や長塚節(1879~1915)の短歌を通じて、書家・熊谷恒子(1893~1986)が近代短歌を追想したかな書を紹介します。近代短歌は、明治期に自由と個性を求め、従来の和歌を改良しようと正岡らにより取り組まれました。愛媛県出身の正岡は、1898年に「歌よみに与ふる書」を連載して短歌革新に着手し、根岸短歌会を結成した人物です。子規庵で開かれた歌会を源流とした根岸短歌会には、伊藤左千夫(1864~1913)や長塚節らも参加しました。正岡の没後、伊藤が根岸短歌会をまとめアララギ派へと発展させ、正岡の短歌論により近代歌人に影響を与えました。

 恒子は、1959年に《秋の夜を》を発表するなど、近代短歌を好んで制作しました。恒子の《秋の夜を》は、伊藤左千夫らによって編集された正岡子規の遺稿『竹乃里歌』を題材としています。近代短歌の中でも、とくに恒子は、長塚節が詠んだ短歌を選んで作品を多く制作しました。1962年の第五回日展に恒子が発表した《秋のそら》は、正岡のもとで学んだ長塚が栃木県・鬼怒川のほとりで秋のたそがれを詠った短歌が示されています。また、恒子の《冬ぼたん》(1966年)は、伊藤が正岡に出会って間もなくして詠んだ短歌で、霜枯の垣根に咲く冬牡丹の様子が表現されています。その他に、恒子の《よひあさく》(1961年)は、師であった伊藤の逝去後に、雨蛙の鳴く情景を表した斎藤茂吉(1882~1953)の短歌をもとにしています。

 戦後、書道展覧会が活発に開催されるようになり、新たな書表現が誕生しました。恒子は、「いろはから基礎をしっかりと身につけ、古典を十分に知った上で既存のものを打破して違ったものを考え出す、あるいは新しいものを作り出す」ために「素材としては短歌、俳句、近代詩の中から選ぶ」ことを推奨していました。時代に沿って書の表現が変化する中、古典を尊重しつつ、近代短歌をたどりながら、優美かな書を追究した恒子の作品をお楽しみください。

 

熊谷恒子記念館 かなの美展「熊谷恒子がたどる近代短歌 正岡子規や長塚節を通じて』からはじまる恒子とかな」

熊谷恒子《夜をこめて(正岡子規)》1981年 大田区立熊谷恒子記念館所蔵

熊谷恒子《見れどあかぬ(長塚節)》1954年 大田区立熊谷恒子記念館所蔵

熊谷恒子《冬ぼたん(伊藤左千夫)》1966年 大田区立熊谷恒子記念館所蔵

展示情報

会期 2024年12月21日(土)~2025年4月6日(日)
開館時間

9:00~16:30(入館は16:00まで) 

休館日 毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)及び年末年始(12月29日(日)~1月3日(金))
入館料

一般100円、中学生以下50円
※65歳以上(要証明)と未就学児及び障がい者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料

ギャラリートーク 2025年1月25日(土)、2月22日(土)、3月15日(土)
各日11:00及び13:00
各回事前申込制
展示内容を解説します。
お申込み先(TEL:03-3773-0123 大田区立熊谷恒子記念館)へ電話でお申込みください。
会場

大田区立熊谷恒子記念館(大田区南馬込4-5-15)

JR京浜東北線 大森駅西口から東急バス4番「荏原町駅入口」行乗車「万福寺前」下車、徒歩5分

都営地下鉄浅草線 西馬込駅南口から南馬込桜並木通り(桜のプロムナード)に沿って徒歩10分

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